通信制高校のシステムについてはなんとなくわかっているけど、根拠は?って聞かれるとうーん...となる方も多いかと思います。
例えば、通信制高校の卒業の要件として、①3年以上の在籍、②74単位、③30単位以上の特別活動が必要だとよく言われます。
これらの要件にはもちろん根拠法令があって、例えば、①に関しては、
学校教育法第56条
高等学校の修業年限は、全日制の課程については、3年とし、定時制の課程及び通信制の課程については、3年以上とする。
となります。全日制が学年制で、通信制高校が単位制になっているから前者が3年、後者が3年以上なんですね。
次に②です。
高校学習指導要領第1章第4款の2
卒業までに修得させる単位数 学校においては,卒業までに修得させる単位数を定め,校長は,当該単位数を修得した者で,特別活動の成果がその目標からみて満足できると認められるものについて,高等学校の全課程の修了を認定するものとする。この場合,卒業までに修得させる単位数は,74単位以上とする。なお,普通科においては,卒業までに修得させる単位数に含めることができる学校設定科目及び学校設定教科に関する科目に係る修得単位数は,合わせて20単位を超えることができない。
最後に③
高校学習指導要領第1章第2款の3及び5
3(3)各教科・科目等の授業時数等
ア 全日制の課程における各教科・科目及びホームルーム活動の授業は,年間 35週行うことを標準とし,必要がある場合には,各教科・科目の授業を特定の学期又は特定の期間(夏季,冬季,学年末等の休業日の期間に授業日を設定する場合を含む。)に行うことができる。
エ ホームルーム活動の授業時数については,原則として,年間 35 単位時間以上とするものとする。5 通信制の課程における教育課程の特例
(6)特別活動については,ホームルーム活動を含めて,各々の生徒の卒業までに30 単位時間以上指導するものとする。なお,特別の事情がある場合には,ホームルーム活動及び生徒会活動の内容の一部を行わないものとすることができる。
全日制は35単位で、通信制はその特例として30単位とされていることがわかります。
学習指導要領は必要単位や履修に関することが書かれているのでわからないことがあると調べるようにしています。
これが卒業のための要件ですが、では単位はどうやってとるのか。これは、①スクーリング、②レポート、③テストと言われます。実はこの3つは法律上の言葉ではなく、スクーリングについての誤解を呼ぶ原因になる部分でもあります。
続きはまた明日。
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